亜人ちゃんは語りたい
今回は漫画のプレゼンをしたいと思います!
紹介するのは、
「亜人ちゃんは語りたい 1巻」です。
ネタバレアリなので、気をつけてください!
この漫画、どんな漫画かと言うと。
「人の個性について考えさせられる漫画」です。
この漫画、アニメにもなってますし、結構有名かと思うんですが、まだ読んだこと無い方、特に日常系漫画が、好きな方や論理的な話が好きな人には是非読んでほしい一冊です。
まず、この漫画の世界観ですが、時代は現代。普通の高校が主な舞台です。普通の高校で普通の高校生達や教師が普通に生活してます。
でも、ちょっと普通じゃないことが…
それは、その高校には「亜人」がいると言うことです。
「亜人」と書いて「デミ」と読む。
亜人というと、よく漫画とか小説に出てくるのは、半人半獣の亜人的ですよね。
「亜人ちゃん」では雪女やサキュバスやデュラハンのような、伝説やフィクションの中に出てくるような者を「亜人」と呼びます。
ヒロインの「小鳥遊ひかり」も亜人です。
彼女はヴァンパイアです。
ここまで聞いてどうでしょう?
小鳥遊ひかりは、自分の正体を隠して、高校に通い、夜な夜な生き血を吸う日々…みたいなのを想像しますか?
それとも、彼女は亜人でありながら、人間に味方する…みたいな、デビルマン的な展開か!?
いやいや、全然違いました。
さっきも言いましたが、日常系漫画が好きな方にオススメしたいこの漫画。
バトル、ホラー要素全く無しです。
この世界の亜人は、言うなれば、「他の人よりちょっと身体的特徴が特殊な人間」です。
そして、そういう存在をみんなが当たり前のものとして認知しています。
例えば、ひかりはヴァンパイアですが、他の人よりちょっと日差しに弱くて、貧血になりやすいというだけの普通の女の子です。
貧血になりやすいが故にレバーが好きだったり、国から飲料用の血液が支給されていたりします。
とは言え、やっぱり他の子達とはちょっと違う。
亜人と言われる人間は、やっぱり少なくて、ひかりの高校にも自分を含めて4人しかいません。
そんな女の子達の良き理解者となる人物が、主人公の「高橋先生」です!
高橋先生は生物の先生で、学生のころから亜人に興味があり、論文まで書こうと思っていたほど(許可が下りずに断念しましたが)。
そんな高橋先生は亜人ちゃんの話を聞きたくてしょうがない。
亜人ちゃんの暮らしぶりを聞いたり、彼女達の悩みを聞いたり高橋先生にとっては願ってもない状況です。
こんなふうに書くと、高橋先生が自分の興味本位で亜人ちゃん達のプライベートを根掘り葉掘り聞いているように見えるかもしれませんが、さっきも言ったとおり、高橋先生は亜人ちゃんの良き理解者です。
めちゃくちゃ良き理解者です。
何が良いのか?
それは、高橋先生の亜人ちゃん分析がマジで的確なんです!
高橋先生は亜人としての身体的特徴と彼女達の内面をしっかり理解してます。または、理解しようと努力します。
例えば、デュラハンの「町京子」という子がいます。
デュラハンとは首と体がくっついていない妖精ですね。
漫画とかでは馬に乗った騎士として出てくることが多いです。
首と体がくっついていないというのは、亜人の中でもかなり珍しい。
結構みんな見た目じゃ亜人と分からないという子が多い中、デュラハンは、ぱっと見で亜人だと分かります。
そんな、町ですが、人との違いに負けることなく、明るくしっかり者です。
デュラハンならではの大変なこと、例えばいつもは自分の頭を手で持って暮らしているのですが、食事はどうするのか?とか、そんな悩みも創意工夫で乗り越えてきたとのこと。
でも、やっぱり悩みもあります。
最近、両親が頭をハグしてくれないそうなのです。
高校生になったのだからということらしいのですが、なんとも可愛らしい悩みじゃないですか。
ここで高橋先生の分析です!
「デュラハンは頭と体が切り離されているが故に、移動するときは自分も含めて必ず頭に誰かが触れている。だから、自分の頭が人の肌に触れていると安心するんだろう。
つまり、デュラハンちゃんは甘えたいのだ。」と、
この分析!
論理的な分析の結果「デュラハンちゃんは甘えたい」という何とも人間味の溢れた解答を導き出す高橋先生。
マジで良き理解者すぎる。
2巻以降もそんな亜人ちゃんの内面に触れながらストーリーが進んでいきます。
自分自身や友達、家族に置き換えて「個性」に悩んだとき、ちょっと背中を押してくれたり、これでいいんだって思えたりする漫画なんじゃないかと思います。
こんなこと言うと難しい漫画に聞こえますが、基本日常系コメディなのでめっちゃ読みやすいです。
亜人の性質にクローズアップして「個性」と考えるあたりはちょっと「BEASTARS」にも似てるかも。
「BEASTARS」が好きな人は是非「亜人ちゃんは語りたい」もチェックしてみてください!